メタンは、大きく分けて、自然の活動に由来するもの(自然起源)と、人間の活動によって生じるもの(人為起源)があります。自然起源の例としては、湿地から大気中へ出てくるメタンや永久凍土がとけることに伴い発生するメタン、火山活動により放出されるメタンなどがあります。教授が注目している自然起源の一つは、アマゾン川流域など熱帯地域の湿地帯です。熱帯地域では、気温の上昇に伴ってメタンを生成する微生物の増殖スピードが増し、活動が活発になります。その結果、メタンが大気中に出やすくなっています。これは、自然起源のメタンですが、地球温暖化が進むほど発生量が増えるため、「人間の活動が引き金になっている」と考えることもできます。
最近の推計では、このような自然起源のメタンは世界全体の排出量の約3分の1を占めます。残り3分の2は人間活動によるものです。天然ガスの採掘、家畜(牛など)のゲップ、水を張ったままの水田、ごみの埋め立て地、老朽化した都市ガスの配管やガス機器など、身近なところにも排出源がたくさんあります。