指導者のかたへ

「ブループラネット賞ものがたり」は、環境学習にも広くご利用いただきたいという思いから、ひとつの「ものがたり」に対して「学習の手引き」「参考情報」そしてこの「指導される方へ」という、三つの「環境学習補助コンテンツ」を用意しています。
このページでは、指導される方が教材として利用することを想定し、指導の助けになるような情報を掲載しています。
学校での環境学習の授業や、お子さまの自主学習などに、ぜひお役立てください。

<対象:学校の先生、保護者など、教育指導にあたるかた>


指導に向けたものがたりの再確認

IPBESは「生物多様性版のIPCC」とも呼ばれ、2012年の設立以来、生物多様性に関して科学的評価を行い、生物多様性の損失状況と保全の重要性を世界に訴え、政策決定や具体的な行動を促すために信頼性の高いたくさんのデータを提供してきました。
子どもたちの指導にあたっては、IPBESが提唱する「自然が人間にもたらすもの(NCP)」の概念を参考にすることで、自然と人間のつながりを多角的に考えるきっかけを提供できます。良い面だけでなく悪い面も含め、様々な視点から、幅広く考察できるようなアプローチが重要です。


指導方法の例

指導に用いる適切な教材が見当たらない場合は、以下を参考にしてください。

自然と私たちのつながりを考える

自然と人間とのつながりを考えてみましょう。よい面だけでなく悪い面も含め、様々な視点から、幅広く考察することがポイントです。

自分の身の回りの自然がもたらすものを考えてみましょう。その際、自分にとってよい面と悪い面の両方を考えてみましょう。
例:毎年、海水浴に行く海
よい面 悪い面
泳いで遊べるので楽しい 泳いだ後に体がべたべたするのが嫌
海でとれた新鮮な魚介類が食べられる 磯は岩がごつごつしていて危ない
①で考えたよい面と悪い面について、別の見方もできないか考えてみましょう。新たな疑問が生じたら、さらに考えてみましょう。
例:毎年、海水浴に行く海
よい面 悪い面
泳いで遊べるので楽しい
海水浴は水難事故にもつながる。どうすれば防げるだろう?
泳いだ後に体がべたべたするのが嫌
べたべたするのは海の水には塩が含まれているから。なぜ塩が含まれているのだろう?
海でとれた新鮮な魚介類が食べられる
最近は昔と比べてとれる魚の種類や量が変わってきているらしい。なぜだろう?
磯は岩がごつごつしていて危ない
磯には様々な生き物がいる。どんな生き物がいるだろう?また、なぜ磯に集まってくるのだろう?
①と②をふまえ、自分たちが自然とどう関わっていきたいか、自由にディスカッションしてみましょう。
  • 例:
  • 海で安全に遊びたい。そのための方法をみんなで考えたい。
  • 海の生き物のことをもっと調べたい。
  • きれいな海やおいしい魚介類のことをみんなに広めたい。

menu

生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム(IPBES)

English