捨てられたプラスチック
ところで、砂つぶよりも小さいプラスチックはどのように生まれるのでしょう。それを知るためには捨てられたビニール袋のゆくえを想像してみるとよいでしょう。残念なことですが皆さんも川原などにビニール袋が捨てられていることを目にすることがあると思います。もしそんなビニール袋が誰にも拾われずに川に入ると、それらは流れに沿って川を下ります。川の先にあるのは海です。そこにはこのようにしてたどり着いたビニール袋や漁業用のロープの切れ端などのプラスチックごみがたくさんあります。ときにそれらは海鳥や海亀などに餌と間違って食べられたり、体に絡まったりすることで彼らの命を奪ってしまうことがあります。海を漂うプラスチックごみは、大きな波に洗われ、強い日差しを受けます。波や日差しに晒され続けると、プラスチックごみはだんだんと小さくなっていきます。こうして海の中で小さなプラスチックが生まれるのです。
また、もともと小さいプラスチックが海に流れ込むこともあります。例えば、化学繊維でできた衣服を洗濯したときに出るプラスチックの繊維くずは、その多くが下水処理場で取り除かれますが、一部は川や海に流出します。