こうしたことは、今日までの研究によって明らかにされてきたことです。しかし、当時(1990年前後)はまだわからないことだらけでした。地球温暖化問題がようやく認識されだしたのが1980年代。「もっと地球温暖化について知らなければならない。」ということになり、地球温暖化に関する世界中の研究者による知見を収集して評価することを目的とした組織「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が設立されたのが1988年、ドイツ再統一の直前でした。
このような背景もあって、再統一したばかりのドイツでも「気候変動の影響を研究する機関が必要だ」ということになったのです。こうして1993年、元・東ドイツのポツダムに、真新しい機関「ポツダム気候影響研究所(PIK)」が設立されました。

空中から撮影したPIK