学習の手引き

ロバート・コスタンザ教授のものがたりはいかがでしたか?
ここは、みなさんがものがたりについて復習したり、理解を深めたりするためのページです。
ここだけに書いてあることもありますよ!

<対象:10さい以上>


まずはクイズです!

問1:生態系サービスとは、何を指す言葉でしょう?

1. 動物や植物を観察する活動

2. 自然が人間に提供するさまざまな働き

3. 森林を守るルールをつくること


問2:コスタンザさんは「自然の価値」をどのように表したでしょう?

1. 写真や絵で示した

2. 金銭的な価値にえて表した

3. 歌や物語で伝えた


こたえ

問1:生態系サービスとは、何を指す言葉でしょう?

こたえ:2. 自然が人間に提供するさまざまな働き

空気のじょうや水の供給など、自然が人間にあたえるさまざまな働きを生態系サービスと呼びます。

問2:コスタンザさんは「自然の価値」をどのように表したでしょう?

こたえ:2. 金銭的な価値に置き換えて表した

コスタンザさんは、自然が人間に提供しているおんけいせいたいけいサービスの価値)を金銭的な価値にかんざんして、その重要性を多くの人に伝えました。


ここはおさえておこう

生態系サービスとは、自然が人間に与えている恩恵のことです。例えば、森林は空気をきれいにし、川や湖は私たちに水を提供します。

コスタンザさんは、自然が失われることでどんなえいきょうが出るのかを示すために、生態系サービスの価値を金銭的な価値で表しました。

生態系サービスは、私たちの生活にとって計り知れないほど重要です。


もっとくわしく

自然の価値評価が経済活動に与える影響

近年、生態系サービスは経済活動の中でますます重要視されています。これまでは、森林や湿しっ、海洋などが提供する恩恵は、経済活動の外側にある「無料の資源」としてあつかわれることが多くありました。しかし、地球かんきょうの危機が深刻化する中で、生態系サービスを経済活動の中にむ取り組みが進んでいます。

カーボンクレジットと森林保全

例えば、「カーボンクレジット(炭素さくげん量の証書化)」は、森林が吸収する二酸化炭素の量を、へい価値を持つものとして取引する仕組みです。ぎょうが森林保全プロジェクトに資金を提供すると、そのプロジェクトによって吸収される二酸化炭素の量に応じて、「クレジット」と呼ばれる排出権(排出量削減証書)が発行されます。このクレジットは自社の二酸化炭素排出量を相殺するために利用したり、他の企業にばいきゃくしたりすることができます。この仕組みにより、森林が吸収する二酸化炭素の量が経済活動の一部として組み込まれるようになりました。

エコツーリズムの成長

観光業においても生態系サービスが価値として認識されるようになっています。エコツーリズムとは、自然環境を楽しみ、その価値を学びながら、それを保護する仕組みを取り入れた観光の形態です。例えば、サンゴしょうや熱帯雨林を訪れる観光客がその活動に資金を提供する仕組みが導入されています。この取り組みにより、自然の保護と観光収益の両立が実現されています。

国際的な取り組み

国連のSDGs(持続可能な開発目標)では、生態系サービスに関連する目標として以下の目標が挙げられています。

  • 目標13:気候変動に具体的な対策を
  • 目標14:海の豊かさを守ろう
  • 目標15:陸の豊かさも守ろう

これらの目標は、自然の価値を守ることが地球全体の持続可能な発展に直結するという考え方を強調しています。SDGsを達成するために、生態系サービスの価値を経済活動に組み込む取り組みが各国で進められています。

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ロバート・コスタンザ教授

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