指導者のかたへ

「ブループラネット賞ものがたり」は、環境学習にも広くご利用いただきたいという思いから、ひとつの「ものがたり」に対して「学習の手引き」「参考情報」そしてこの「指導者のかたへ」という、三つの「環境学習補助コンテンツ」を用意しています。
このページでは、指導者のかたが教材として利用することを想定し、指導の助けになるような情報を掲載しています。
学校での環境学習の授業や、お子さまの自主学習などに、ぜひお役立てください。

<対象:学校の先生、保護者など、教育指導にあたるかた>


指導に向けたものがたりの再確認

ラマナサン教授は、地球温暖化を引き起こすのは二酸化炭素であるという、それまでの常識を覆し、クロロフルオロカーボン類(CFCs)も温室効果を持つことを発見しました。また、インド洋で行われた国際実験で、大気中のブラックカーボンが地域の気候に影響していることを明らかにしました。その後は短寿命気候汚染物質の気候への影響について研究だけではなく、世界的な影響力を持つ指導者の力を借りながら大気汚染や地球温暖化の問題に人々が向き合えるように導いたり、インドの農村でより実践的な活動を行ったりしました。
短寿命気候汚染物質は、大気汚染と地球温暖化を引き起こす物質であり、削減することで早期の状況改善につながる物質です。どこの国に住んでいても無関係でいられない問題であり、子どもたちも、自分の生活の中で削減に向けて何ができるのか考えて実行していくことが必要です。


指導方法の例

指導に用いる適切な教材が見当たらない場合は、以下を参考にしてください。

短寿命気候汚染物質を削減しよう!

1. 短寿命気候汚染物質の排出源を調べて書きだします。子どもたち自身で調べることが難しい場合は、書き出したものを配ってもよいでしょう。

排出源:自動車、発電所、石炭ストーブ、工場、ごみ処理場、牛の畜産、調理用こんろ、食品廃棄物、不適切に廃棄される冷蔵庫・エアコン、森林火災

  • ※ブラックカーボンは、炭素を含む物質が燃焼した際に主に発生します。
  • ※メタンは、牛などの反すう動物のげっぷに含まれます。また食品廃棄物からも発生します。
  • ※ハイドロフルオロカーボンは、冷蔵庫やエアコンの冷媒として使われ、廃棄時に適切に回収が行われない場合に大気中に排出されます。
  • ※オゾンは、直接排出はされていませんが、大気中の窒素酸化物などの前駆物質と呼ばれる物質が他の化学物質と反応を起こすことで生成されます。大気中のオゾンを減らすためには、窒素酸化物、イオウ酸化物、ブラックカーボンなどの大気汚染物質を減らすことが大切です。
2. 排出源を一つ選び、自分の生活の中で何を行えば削減につながるのかを考えます。
  • 例:発電所→節電→エアコンの温度を上げる・下げる
  • 例:畜産→肉を食べる量を減らす
  • 例:食品廃棄物→食べ物を残さない→食べられないほど買わない・注文しない
  • 例:自動車→電気自動車に乗り換える
3. 考えたことをクラスメイトに伝えて意見交換する

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ヴィーラバドラン・ラマナサン教授

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