例えば、作物が本当に必要としているタイミングで必要な量の肥料だけを与えれば、収穫量が増えるとともに、余分な肥料が地下水を汚したり温室効果ガスを排出する原因となったりしなくなります。また、2種類の別々のコメの品種を交互の列に植えて栽培することで、農家はコメの深刻な病気を防ぎ、高価で有毒な殺菌剤を使わなくて済むことが分かりました。単作から、2種類の作物を交互に植えて栽培する間作に移行することで、収量は 20~30%増加し、しかも肥料の使用は少なくなります。(種の多様性が生態系の生産性と安定性を決める大きな要因であることを思い出してください)。「農業の持続可能な集約化」、すなわち、今ある農地をこれ以上広げずに、作物量を増やすことは可能だというのがティルマンさんの考えです。