野生動物の研究の世界へ
自然が大好きなマルクスでしたが、学校はあまり好きではありませんでした。でも動物のことを学べる生物学と、広い世界のことを学べる地理の授業だけは大好きでした。
地元のチューリヒ大学に進み、選んだのはやはり動物の研究の道でした。最初は海洋生物学について学び、小さなクラゲの研究をしていたのですが、だんだんもっと大きな野生動物の研究がしたくなってきました。それで、大学院に進んでからは、ヨーロッパから朝鮮半島にかけて生息している「ノロジカ」という小型のシカの研究をするようになります。これが、初めての野生動物の研究でした。
また、マルクスは、研究室にこもってするような仕事はしたくない、自分らしくないと思っていました。それより外に出て、実際に動物たちと触れ合える仕事をしたかったのです。