理解を深めよう

ダニエル・H・ジャンゼン教授とコスタリカ生物多様性研究所のものがたりはいかがでしたか?
ここは、みなさんがものがたりについて理解を深めるためのページです。ここだけに書いてあることもありますよ!

  • もっとくわしく
  • 知っておくと役に立つ、さらにくわしい情報をのせています。
  • 参考情報
  • ものがたりを読んでさらにいろいろ調べたくなった人のために、参考になるWebサイトをしょうかいします。大人向けでむずかしい内容もありますが、読めそうなものにはぜひチャレンジしてみてください。

もっとくわしく

ジャンゼン教授やコスタリカ生物多様性研究所は、豊かな自然かんきょうを守るために、自然自身が持っている価値を活用するという方法を用いていました。ここでは、その代表的な例についてさらにくわしく説明します。

バイオプロスペクティング

バイオプロスペクティングとは、生物を意味する「バイオ」と鉱山でのくつを意味する「プロスペクティング」を組み合わせた言葉です。つまり生物多様性という鉱脈の中から価値のあるものを見つけ出す手法のことを言います。例えば、薬を作る会社が生物に由来する物質を使って新しい薬を開発するため、たくさんの生物を集め、ぶんせきを行うことなどです。

分析する上で大切なのが、生物の種類を正しく同定(生物の分類上の所属・種名などを決定すること)することです。なぜかというとたんさくの対象にはせいぶつなどもふくまれるため、同じだと思って分析していた種が実はちがものだったということがありえるからです。また種が同定されていれば、価値のありそうな種を見つけたときにそれが住んでいる場所や、それと近い種を調べることもできます。
そのためにコスタリカ生物多様性研究所では、収集した標本と目録を活用しています。バイオプロスペクティング部門のスタッフは、この大量かつ詳しくまとめられた情報を使いこなして生物種の特定に役立てています。また、かれが未知の種を発見した場合、目録作成部門のスタッフは外部の研究者と協力しながらその種の特定同定に優先的に取り組みます。
分析を希望するぎょうは、このような研究所の作業と生物資源利用の対価としてお金をはらいます。

生物種の同定

生物種の同定

エコツーリズム

自然資源を生かした観光であるエコツーリズムも、自然から価値を生み出す方法の一つです。一方で計画性のない観光事業は、自然をかいし、結果的に観光地としてのりょくまでも損なってしまう可能性もあります。
コスタリカ生物多様性研究所では、エコツーリズムの関係者に向けて正しく自然を楽しんでもらい、より魅力的に感じてもらうための情報を提供する活動も行っています。例えば、政府の機関であるSINACとれんけいし、コスタリカの生物多様性に関連した情報資料やガイドブックなどの出版物を作成することを目的とした研究を行いました。この研究の成果により、現在コスタリカの人々はもちろん、外国人も出版物やインターネットを通して情報を得ることができます。特に「コスタリカの鳥のフィールドガイド」というガイドブックは、コスタリカの鳥に関するバイブルと言われ、国内外の自然ガイドと観光客に広く利用されています。他にも、にゅうるいこうちゅう、サソリ、ちょう、観賞植物などの生物のガイド、さらにそれぞれの保護区のための専門ガイドなどがあります。

ガイドブック

ガイドブック


menu

ダニエル・H・ジャンゼン教授・コスタリカ生物多様性研究所(INBio)

English