1970年代の初めは、国際的な環境問題に対する関心の高まりから国連でさまざまな会議が開催されていましたが、ある会議の中で、世界は最大で400億人もの人を養えるという、大変楽観的な報告をした研究者たちがいました。
会議に参加していたファルケンマーク教授は、この報告を聞いて疑問に思いました。教授は、その研究者たちが人間が生きるのに必要な水について考えていないと感じたのです。400億人もの人が分け合えるだけの水が果たしてこの世界にあるでしょうか。
これをきっかけとして、教授は人間にとって水がいかに重要かを世界に知らせたいと思うようになったのです。