“世界の成り立ち”という言葉は少し難しいかもしれません。考えてみても何のことかわからないかもしれません。でももう少し身近な視点で、都市の成り立ちから考えてみましょう。
都市は人が住み始めることから始まります。次に、人々が集まって生活することで社会が形成され、協力関係や経済(お金のやりとり)が生まれます。さらに、人々の持つアイデアや創意工夫によって、都市をより便利に使うための技術やしくみが生まれ、それが都市に組み込まれます。例えば、車や道路は技術であり、それらを使うための交通ルールはしくみの一種です。つまり、都市とは「人間」、「社会」、「技術」、「しくみ」が折り重なり合い、それぞれが相互に関係し合って成り立っている一つのシステムだと言えます。
スパーリングさんはこの都市というシステムを設計するための学問を学ぶことにしたのです。