大きな魚は、自分より小さな魚を食べます。したがって、大きな魚を増やせば、湖の中の小さな魚の数が減ります。小さな魚が減ると、小さな魚の餌である動物プランクトンの数が増えますが、動物プランクトンの数が増えることでその餌である植物プランクトンの数が減ります。このように、食物網で上位の大きな魚の数の変化は、それらが直接食べない下位の生物の数にまで影響していき、その様子は上から下に伝わることから、この現象のことを栄養カスケード、つまり栄養の滝と呼んでいるのです。

ポール湖、ピーター湖、チューズデー湖
1984年、ピーター湖のラージマウスバスのほとんどがチューズデー湖に移され、1985年、チューズデー湖のミノーのほとんどがピーター湖に移された。ポール湖は操作していない基準の湖。