ランバンさんは、やるべきことはもうわかっているといいます。それは、先ほど説明した流通の全ての過程において、環境にやさしい持続可能なやり方をとることです。違法伐採などで森林を破壊したり、工場の排水で海や川を汚染したりしてはいけませんし、輸送の際に船やトラックの排気ガスとして二酸化炭素を大量に排出したりするのも問題です。そして国をまたいでの旅ですから、一つの国だけでなく、関係する全ての国において実現されなければなりません。
実行にあたってカギとなるのは誰でしょう。もちろん環境保護や貿易に関する政策を決める各国の政府も大切ですが、ランバンさんは、製品を実際に作って売り買いする民間企業の役割がとても重要だと思っています。とりわけ国際的に活躍する大企業は、製品の流通過程の全てに大きな影響を及ぼします。
実現のための効果的な方法として、エコ認証制度というものがあります。これは、ある製品について、原材料の調達、製造、輸送など、いずれの過程においても環境にやさしい持続可能なやり方がとられていると、証明するシステムです。認証を受けた製品にはエコラベルが付けられ、消費者はエコラベルが付けられた製品を選ぶことで環境保護に貢献できます。